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同人活動にっきも含むしょうもないにっき
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「とりあえず飯でも食いに行こうぜ」
はぁ、何言ってんの?なんであんたなんかと一緒に食事しないといけないの?飯がまずくなるじゃないの
すでに当たり前のやり取りになっているんだが、まったく慣れない。これを聞くたびに落ち込んでいる気がする。
「冗談よ。いい加減乙女の気持ちってものを理解しなさいよ。これだからへたれは」
この発言のどこに「乙女」の要素があるだろうか。ツンデレのツンの部分ですか?いゃあそれはないね。付き合って数か月経つがデレに遭遇したことないし、むしろ誰かが言ってた「ツンドラ」のほうが合ってる気がする。
おまけにへたれって。そら生まれてこのかたまともに恋愛したことないんだから仕方ないじゃん。
「……とりあえず、行かないんだね」
「はぁ、誰が行かないって言ったのよ」
「いや、どう考えても……」
言っているよな。いや文章見てもいかないってニュアンスが漂っているような。
「おなかが減っているんだから行くにきまっているでしょ」
……なにこの理不尽。俺にどうしろと?
マジで理解しかねる。なんでこんなやつと付き合っているかよくわからんくなってきた。
「さっさと行くわよ。いつものところでしょ」
彼女は当たり前のように僕の手を取って歩き出す。こういうことを平然とやってのけるからなんか知らんうちに惹かれちまったんだよな。こっちはいまだにこうやって一緒に帰ろうって誘うのも緊張するのに。

「およっ。二人揃って、デートかい?見せつけてくれるねぇ。」
「いや、ないない」
アルバイトで店員やっている友人に冷やかされるも、一蹴。ここまで即答で否定するのも悲しいもんだが、本人いわく照れ隠しらしい。どっからどう見ても無表情なんだけど……。
「おっと、話し込んでる場合じゃないやい。席はこちらです。メニューがお決まりになったら、手元のベルでお知らせください」
店員モードになると相変わらず人が変わる。というか普段がおちゃらけ過ぎなんだが。
メニューはとりあえず二人同じものを頼んだ。僕は大体食えれば何でもいいので、いつも彼女と同じものを頼んでいる。
彼女と二人でいてもあまり実のないことは話さない。僕自身喋るのが苦手だし、口を開けば必ず罵声が返ってくるので二人でいるのに無言ってことはよくある。
「ねぇ……明日暇?」
「あ、明日?まぁ、暇だけど。バイトなかったけ?」
「バイトは休み。じゃあ、明日9時に駅前で」
えぇっ!!
ちょっとまて、落ち着け。これってデートの誘いか?マジで!?
ってことは初デートですか…………いや、ちょっと待てよ。これはホントにデートの誘いなのか?彼女のことだからブラフの可能性が……あるわけないか。
うわぁ、やべぇ、顔がニヤける。信じられない展開だぜ。最初にデートに誘おうとしたら「休日はバイトで無理」と言われて、誘う機会がなかったが向こうから誘われるとは思ってなかったよ。

ちょっと、なにその顔?キモイからやめてくれる。食欲なくなるんだけど
「……ごめんなさい」

はたして本当にデートの誘いなのだろうか。彼女の顔を見ても照れているとかはなさそうだし、不安だ。
……はっ!!
まさか、ここで振られるとかありえるんじゃないだろうか。……ありえる、十分あり得る。今までの対応をみるとその可能性のほうが高い気がする。

食事が運ばれてきた後もチラチラと彼女のほうを盗み見るも、いつもと様子が変わったところは見受けられない。特に会話することもなく食事は終了し、彼女を送り帰宅した。
彼女の意図が読めない僕にとって、明日の朝が来るのが不安で仕方がなかった。それでもいつもどおりに眠れるあたり僕は神経が図太くなったのかもしれない。

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