忍者ブログ
同人活動にっきも含むしょうもないにっき
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

「店長、もう今日は帰っていいですか?」
「ふざけるなぁぁぁぁ!!てめぇだけはぜってぇ返さねぇからな!このまま朝まで、付き合ってもらうからな」
某居酒屋、本日は12月24日、世間一般でいうクリスマスイブという奴だ。時間は午後8時を回ったところにもかかわらず、客は一人もいない。普段から客入りは疎らであるものの、今日は輪をかけてひどい状態だ。
「それはないでしょ、店長。一応営業時間は11時までですから朝まではありえないですって。それよりも今日はもう人も来ないようですし、店閉めちゃいません?店長も今日は用事入っているんでしょ?」
店内にいるのは俺(アルバイト、学生)と店長(女性、独身2・歳、現在某商社に勤める彼氏あり)の二人だけだったりする。他の従業員は欠勤、早退ですでに店を離れている。ちなみに理由は両者とも風邪と進言していたが、嘘であることは事前に聞いている(店長には内緒にしているが)。今頃デートの真っ最中なのは明白と言ってもいいだろう。
「・・・・・・・・・ぇよ」
「えっ?」
ねぇっつったんだよ!!つい昨日、他に好きな人が出来たから君とは付き合えない、とか言われて振られたんだよ!おまえに分かるか?クリスマス目前に振られて絶望に叩き堕とされた女の気持ちが!?」
「・・・・・・・・・」
「ちょっ、てめぇ、さらっとスルーしてちゃっかり帰る準備とかしてんじゃねぇ!!」
「もうしわけないですが、到底理解できるとは思いませんし、これ以上いても延々愚痴を聞かされるだけのような気がするので、帰りたいのです。家で嫁達も待っていることでしょうし。」
「はぁっ!?ふざけんな、帰すわけねぇだろ。・・・・・・というか二次元の話を持ち出すな!嫁達って何だよ?日本じゃ重婚できねぇだろが。そもそもてめぇには彼女もいねぇだろ!!」
まさしくその通り。しかしココまでしっかり突っ込みくれる人もなかなかいない。そういう意味では店長は俺の周りでは貴重な人材なのかも。
「まぁ、俺にとっては二次元=現実、三次元=妄想の公式が成り立ちますから、別に問題ないんですけど・・・・・・」
「・・・・・・・・・はっ、そんなヘタレなオタクだから30超えても童貞のままって奴もいるんだよ。やーい、ヘタレ、童貞。」
何この中学生みたいな挑発。酔ってんのこの人?よく見ると店長の背後に開封済みらしい一升瓶が見受けられる。まじで酔っているらしい。
「はぁ、まぁ、どうでもいいんですけどね。ああ、ちなみに俺小6で脱童貞してますから。店長みたいに2・年も処女を守り通すような根性ありませんしね」
「っ・・・・・・・・・」
店長は言葉につまり、机に突っ伏した。からかい返すつもりで言ってみたが、どうやら図星だったらしい。冗談で言ったつもりだが、予想外の反応に驚きを隠せない。
「あ、あの・・・・・・店長・・・」
「うっ、ううっ・・・・・・ひっくっ、どうせ、あたしなんか、あたしなんか・・・」
やべぇーーーーー!!泣き出したーーーーー!!
どうしよう、もう放って帰るわけには行かなくなっちまったじゃねぇか。俺の馬鹿。
「だって、だってね。あたしだって好きでいまだに処女なわけないじゃない。それなのに付き合う奴はみんな二股か三股はしていて、初めての奴は面倒だからとか言ってみんな去っていくんだよ。なんで?どうして?男は処女のほうが自分の色に染められるから嬉々として襲い掛かってくるもんじゃないの?まじないって、もう意味わかんないよ」
「・・・・・・あー、男も色々あるんだよ~。きっとね~」
もう相槌も適当に打っとくしかないよね。泣き上戸の酔っ払いを相手にするのはもう嫌だって。

一時間後・・・・・・

「くぅー、くぅー・・・・・・うぅーん、えへへ・・・・・・・・・」
「ようやく寝たか・・・・・・」
とりあえず適当な相槌で乗り切ることに成功。マジで営業時間なのに客が来なかったことに感謝、感謝。
まだ、店を閉めるには早い時間だがもうこうなったら閉めてしまったほうが賢明だろう。
店を閉めて一通り帰る準備も終わったが、一向に店長は起きる気配がない。いつまでもココにおいておくのは悪いのでとりあえず起こすことにした。
「店長、店長。そろそろおきてくださいよ。もう店閉め終わりましたし、俺も帰りたいので・・・・・・」
「・・・・・・・・・置いてかないで」
全然おきないのでどうしようかと悩んでいると服のすそをつかまれた。てっきり起きたのかと思ってみるとどうやら寝ぼけているようだ。
寝ている姿を見ると普段は姉御肌の店長もあまり年上って感じには見えないし、可愛いものだ。
家に帰ってゲームでもしようかと思っていたが、たまにはこういったクリスマスもありかとか思ったり、思わなかったり・・・・・・・・・。


後日談ではあるが、あの日のことは忘れろとグーで思いっきり殴られる理不尽に見舞われたのはマジで泣けたが・・・・・・。

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
プロフィール
HN:
朱い駄ネコ
性別:
男性
趣味:
お絵かき、エロゲー
自己紹介:
ご連絡先は下記↓
akaidaneko@infoseek.jp
カウンター
twitter
pixiv(ブックマーク済)
アクセス解析
カレンダー
支援中

Template by 楽楽楽生活(ららららいふ) 自宅でアルバイトしよう!/ Material by 素材くん「無料WEB素材屋」

忍者ブログ [PR]